下痢

食物が頻繁に且つあまりに早く腸を通過してしまう為水っぽい無形の便が出るのが下痢です。結腸で液体が体に再吸収されることなく通過してしまうのでその結果、水っぽい便になってしまうのです。慢性の下痢は便から水分を再吸収出来ないので脱水症状を起こし易く, 更に下痢が長引くと食物がビタミン、ミネラルやタンパク質等の栄養素の吸収に必要な時間消化器官の中に留まらないので栄養失調にもなり易いのです。

下痢は自閉症児にとって共通した悩みの種です。下痢そのものは病気ではありません。 腸の病理症状を表わす徴候なのです。だから特に重度の場合は医師と良く相談しなければなりません。


[徴候と症状]
緩くて、水っぽく形の無い便        
お腹がしょっちゅうごろごろ鳴る.
便の中に消化されていない食物がある。   
異常な色の便や悪臭便
下腹部の痛み、膨張感やガス(おなら)を伴う.


[考えられる原因]
慢性の下痢の場合
食品アレルギー(食品アレルギーの場合の共通した症状)
乳糖不耐性とグルテン腸症
吸収不良症候群、特に胆汁の分泌不十分による脂肪の吸収不良
腸内細菌のバランスの失調(イースト菌、バクテリア、ウイルス又は寄生虫による感染)
プロバイオティック(腸内有用菌)の欠如
膵臓での消化酵素生成の不足     
腸の炎症と爛れ
ホルモン分泌の不足         
腸閉塞


急性の下痢の場合
抗生物質による治療     
大量のビタミンC又はマグネシウムを摂取
便秘薬又はマグネシウムを含む抗酸化剤の服用
汚染水からの寄生虫感染
急性のウイルス又は細菌感染(普通発熱を伴う)
マニトール、キシリトール、ソルビトール、果糖等の低カロリーの人工甘味料の大量摂取


[診断方法]
病歴や健康診断、適切な臨床検査を行い、医師と下痢を誘発する原因について徹底的に調べなければなりません。 臨床検査には以下のようなものがあります。
1. 総合消化便分析(CDSA):消化管内の異常有機物の存在の有無を確認する。

2. 寄生虫学試験:CDSAとの併用で便中の有害寄生虫の存在の有無を確認する。

3. 有機酸試験:CDSAと併用で細菌クロストリジウムデイフィシーレの問題が無 いかを確認する。

4. 食品アレルギー検査
:慢性的な下痢は食物アレルギーに最も良く見られる症状なので、食物アレルギー検査を行なうことにより悪影響を与えている食物を排除するためのガイドラインをしめすことができる。

5. グルテン抗体試験/乳糖吐息検査:完全にグルテンとカゼインが排除されていない場合に、下痢の原因としてよくある腹腔病でないことを確認する為の検査。吐息検査は乳糖不耐性診断用に行う。

6. 診断画像
糞便埋伏病(糞詰り)の疑いがある場合には医師が下腹部のX線撮影を求める場合がある。慢性の腸の蠕動の場合には更に内視鏡検査や結腸鏡検査も組織の生体検査と併せて行います.


[治療方針/方法]
以下の様な症状の時は速やかに医師の診察を受けなければなりません.
急性の突発的な下痢       
出血を伴う下痢
6歳以下の幼児の重度の下痢   
脱水症状(窪んだ目や強い体臭、皮膚の張りが無くなる、等)を伴う下痢

下痢の治療方針/方法は以下の通りです。
1. [原因]の項で述べた下痢を誘発する要素を除去する
ビタミンCとマグネシウムの摂取量を徐々に減らし、安定したら維持レベルに達する迄徐々に増やす。

2. プロバイオティックス(腸内有用菌)をサプリメントとして補給して健全な細菌のバランスを整える。

3. 消化分泌液不足を補充.
消化を促し、吸収不良を是正する消化酵素は下痢の治療に有用。
特にセクレチン治療は非常に有効。

4. プロバイオティックス(腸内有用菌)をサプリメントとして補給し腸内のバランスを回復。
下痢の場合には腸内有用菌の補給が非常に重要ですが、特に抗生物質の服用による下痢のケースでは特に重要性が高くなります。 「乳酸菌(Lactobacillus Acidophilus)」はウイルス性あるいは抗生物質による下痢の双方のケースで有効性が示されています。 「乳酸菌GG(Lactobacillus GG)」という腸内有用菌もクロストリジウムデフィシーレ菌による下痢の治療に良い結果が出ている様です。

5. 食餌療法や天然のサプリメントに反応しない下痢には医薬品を使用する。
病原菌によるしつこい下痢の場合はそのバクテリアを殺す為に抗生物質の 投与も必要ですが、抗生物質自体が下痢を誘発し易いので積極的にProbiotics 
プロバイオティックス(腸内有用菌)を補給することが肝要。
胃腸の運動を抑え、食物の腸管通過速度を減速させる製剤が数品あります。例えばイモジウム(Imofium)やロモテイル(Lomotil)という医薬品を便の培養後に投与することは慢性の下痢の治療に有効です。但し、病原菌の過剰繁殖による腸内感染の場合は減速させると逆に感染を長引かせてしまいます。
慢性の下痢にセクレチン、Secretinも有効です.

6.下痢治療用栄養サプリ
消化酵素
プロバイオティックス(腸内有用菌)
カルシウム: 便を固める性質があるので有用
ペクチン: 果物や野菜に含まれる繊維. 過剰摂取すると下痢を起こすが 少量であれば便の水分を包み込んで固める作用がある。ペクチンは単独で もカオリンとの併用投与どちらでもよい。
カオリン: 充填剤として作用するクレイでカオペクターテKaopectateとい う商品名でOTC製品として販売されている。
イナゴ豆の粉Carob: これは以前から長い間、特に年少の子供の下痢の治療 に安全で有効なサプリメントであると考えられてきました。院内でこれを服用した 乳幼児の回復迄の時間は2日でプラセボでは3,75日であったとの報告があ ります。又、吐き気や他の副作用も緩和するとも報告されています。これ自体には副作用はありません.アップルソース等の食品に混ぜて症状が治まる迄、小さじ一杯、一日2-3回服用します。
亜鉛:亜鉛が欠乏すると腸の免疫システムが弱まり、寄生虫感染し易くな ります。

7. 支援対策
急性の下痢の場合は柔らかい食べ物、BRAT食事といわれる食品(バナナ、 米、リンゴソースとトースト但しグルテン抜きのもの) を採るのが望ましい。 この食品は腸管を鎮静し、これに含まれる繊維が便の水分を包み込んで便を 固めます。
下痢で失われた液体と電解質を補わなければなりません。子供に沢山の水と 電解質飲料、ぺデイアライト(Pedialyte)やゲータレード(Gatorade)等を飲ませて下さい。
F慢性の長期の下痢は栄養不良になるので栄養不足にならない様注意しなければなりません。

●ここに書かれているガイドラインはあくまでも推奨出来る治療の選択肢であり、症状やその重さの度合いも各個人によって異なることから誰にでも推奨出来る治療対策ではありません。各個人の治療方法については必ず医師と相談して決めてください。
●個々の治療での基本的な処置が他の異なった症状の時のものと重複するものがあります。
●概して服用量についての指示は当社製品のサプリについてだけのものです。他社製品についてはそのメーカーのラベル上の指示に従って下さい。


ページトップへ▲