ア行
アスペルガ−症候群 WEST症候群 エ-ラスダンロス症候群 ADD/ADHD XYY症候群
カ行
滑脳症 クラインフェルター症候群 クニースト異形成症 QT延長症候群 コルネリア・デ・ランゲ症侯群
サ行
軟骨無形成症 自閉症 小頭症 神経皮膚黒色症 水頭症 小児統合失調症(分裂病) 小児双極性障害
ゼッケル症候群 脆弱X症候群 前脳胞症
タ行
ターナー症候群 ダウン症
ナ行
二分脊椎 ヌーナン症候群 ネマリンミオパチー 猫鳴き症候群 脳室周囲白質軟化症(PVL)
脳性麻痺 脳脊髄液減少症 脳白質変性症(ALD)
ハ行
反抗挑戦性障害 バーター症候群 パトウ症候群 ピエールロバン症候群 プラダー・ウイリー症候群
フォン・レックリングハウゼン病(神経線維腫症沍^)
マ行
マルファン症候群 ムコ多糖体蓄積症 無痛無汗症 もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)
ラ行
レット症候群 レノックス ガストー症候群
ナ行
二分脊椎
二分脊椎は、生まれつき脊椎の癒合が完全に行われず一部開いたままの状態にあることをいいます。そのなかには、脳からの命令を伝える神経の束(脊髄)が、形成不全を起こし様々な神経の障害を生じる病気もあります。
主に腰椎、仙椎に発生しますが、その部位から下の運動機能と知覚が麻痺したり、合併症として脳に異常を生じたり、さらに膀胱や直腸の機能にも大きく影響を及ぼすことがあります。従って、二分脊椎症の治療には脳神経外科、小児科、小児外科、泌尿器科、整形外科、リハビリテーション科などを中心に共同チーム医療が必要とされます。さらには適切な医療の他に教育、就職、結婚等の問題まで総合的なケアが必要です。

ヌーナン症候群
ヌーナン症候群は遺伝することもありますが、正常な遺伝子をもつ両親の子供に予想外に起こることもあります。遺伝形式は常染色体性優性遺伝で、米国では1000人から1500人にひとりの罹患率とされ、先天異常症候群の中では最も多く、日本では1万人に1人の発生頻度と推定されています。この症候群の子供の染色体構造は正常ですが、ターナー症候群に典型的な特徴の多くが似ていることから、ヌーナン症候群は「男性のターナー症候群」と呼ばれていました。
男児にも女児にもこの症候群は現れます。ヌーナン症候群の原因となる遺伝子は、12番染色体にあります。先天性心疾患、成長障害、特徴的顔貌、骨格異常、精神運動発達遅滞、血液凝固障害、リンパ管形成障害、停留精巣などを特徴とします。知的に問題があるために注意集中が困難、多動気味であると報告されています。

ネマリンミオパチー
ネマリンミオパチーは 先天性の病気で、筋肉の繊維に異常が発生し、筋力が極端に弱くなる疾患です。生まれた直後や乳幼児期に発症する例が多いです。10万人に1人ともいわれていますが有効な治療法や薬はありません。出生直後から、筋肉の緊張や筋力の低下、運動能力の遅れがあらわれます。
そのため、歩き始めも通常より遅くなります。細長い顔、高口蓋、脊柱の変形などの骨格異常もあり、肋間筋や横隔膜が冒され、呼吸不全になる場合もあります。多くは非進行性ですが、まれに1年ほどで死にいたる重症や、成人期に発症する進行性の場合もあります。対症療法をおこない、骨や脊柱の変形の予防処置と、運動機能訓練などをおこないます。呼吸筋麻痺など重症の場合は、専門医療機関による全身管理が必要となります。

猫鳴き症候群
5番染色体短腕の一部が欠失することによって起こる疾患です。出生時に猫のようなかん高い鳴き声があることから、猫鳴き症候群と呼ばれています。特有の鳴き声は成長すると消失しますが、重度の知的障害があります。低体重でうまれ、小頭症や斜視、鼻は広く短く、耳の形にも異常がみられます。生後すぐは丸顔ですが、成長すると細顔になります。便秘になるヒルシュスプルング病も併発する場合があります。

脳室周囲白質軟化症(PVL)
在胎週数33週未満の未熟児に特徴的な脳障害で、26週〜30週前後の未熟児の10%前後に認められます。「脳質周囲白質軟化症」により障害を受ける部位には、おもに運動に関連する神経線維が通っているため、運動障害が起きやすくなります。
PVL、脳室周囲白質軟化症は、その名のとおり、脳室の周りにある白質部分の組織が壊滅しやわらかくなってしまうという病気です。白質の壊滅はその辺りで血流が悪くなること(虚血)で起こりますが、原因はいろいろな説がありいまだ不明です。
確実に言えるのは未熟児に起こりやすいということで壊滅してしまった脳細胞を元に戻す治療法は現在ないため、PVLが治ることはないとされています。一方でPVL発症後、新たにPVLが起こることはなく、非進行性の脳の病気であると言えます。
PVLによる脳の壊滅部分は主に下半身の運動機能の神経が集中する部分であり、下半身に麻痺がでる可能性が高くなります。治療法はないとはいえ、あかちゃんの脳は急激な発達をすので麻痺は、子供よって違い、麻痺がでない子もいいます。

脳性麻痺
脳性麻痺(のうせいまひ)とは、出生前や出生時、あるいは出生直後に脳に受けた外傷がもとで筋肉の制御ができなくなり、けいれんや麻痺、そのほかの神経障害が起こることです。
脳性麻痺は乳児1000人につき2〜4人の割合で起こりますが、早産児にはその10倍の確率で起こります。出生時体重が非常に少なかった乳児には特に多くみられます。脳性麻痺は病気ではありません。筋肉の動きをつかさどる脳の部分(運動野)が受けた損傷が原因で起こる症状を総称してこのように呼びます。脳性麻痺の子供は、脳のほかの部分にも損傷がみられる場合があります。
脳性麻痺の原因となる脳の損傷は、胎児期、出生時、出生後、乳児期の初期などに起こります。いったん受けた脳の損傷は、子供の症状が成長や成熟により変化することはあっても、それ以上悪化することはありません。
子供が5歳を過ぎてから受けた脳の損傷は脳性麻痺とはみなしません。遺伝的要因や脳奇形(のうきけい)(神経細胞が適切な位置に移動し成熟していかない…神経細胞の遊走障害)、脳血管障害,中枢神経感染症分娩時の仮死(かし)(分娩時に赤ちゃんの呼吸循環状態が悪くなる状態)など大変幅広い原因があります。
また現在の医学では原因がわからないことも多くあります。出生後の定期的な乳幼児健康診断時に、運動発達の異常で発見されます。主な症状として、異常な運動と姿勢、運動発達の遅れ、胸郭(きょうかく)が変形して関節が硬くなる(拘縮(こうしゅく))などがあります。生後6カ月ころまでは、首の座りが遅い、反り返りが極端に強い、哺乳が極端に下手であるなどの症状で始まり、それ以降になると、興奮・緊張時に異常な姿勢をとる、手足が動きにくく突っ張る、消えるべき反射が残っている、「はいはい」やつかまり立ちができないなどに続きます。
学童期に入ると、二次的障害として脊柱(せきちゅう)の側弯(そくわん)、関節が固くなり動きが制限されることが認められたりします。

脳脊髄液減少症
交通事故やスポーツなどによる衝撃で脳をおおう硬膜に穴があくと、脳と脊髄(せきずい)の周囲を循環している脳脊髄液が漏れて脳の位置が下がり、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れるものが脳脊髄液減少症です。
患者本人の血液を注射し、血液凝固で髄液が漏れた場所をふさぐ「ブラッドパッチ療法」が有効とされますが症状は様々です。まず起立性頭痛が特徴的です。起きていると頭痛が強く、横になると治まる。ただし慢性期になると横になっても頭痛が治まらないことがしばしばです。頭痛の性質はさまざまで片頭痛タイプであったり緊張型頭痛であったり三叉神経痛様であったりします。
脳神経症状としてもっとも症状が出やすいのは聴覚に関連した症状です。耳鳴り、聴覚過敏、めまい、ふらつきなどです。つぎに目に関連した症状としてピントが合わない、光がまぶしい、視野に黒い点や光が飛ぶ、視力が急に低下した、物が2重に見えるなどの症状です。叉神経が障害されると顔面痛、しびれ、歯痛、顎関節症になることがあります。顔面神経が障害されると能面のように無表情になる、顔面痙攣、唾液や涙が出にくいなどの症状がでます。
そのほか嚥下障害、声が出にくい、味覚・嗅覚異常もみられる自律神経症状です。微熱、体温調整障害、動悸、呼吸困難、胃腸障害、頻尿などの症状もあります。特に胃腸症状は迷走神経の機能異常が原因で胃食道逆流症、頑固な便秘が多くみられこれらの症状は治療阻害因子でもあり治療はしばしば難渋します。いわゆる更年期障害に症状が一致するのでそのように診断されることがしばしばです。また高次脳機能障害が出る場合があります。脳挫傷の後遺症としての高次脳機能障害ほど症状は強くないのですが、仕事や家庭生活を営むうえで大変不自由します。
記憶障害の特徴はなにげなく話をした内容をわすれてしまうとか読んだ本の内容を覚えられないので読書ができないとか、忘れ物が多くなるなどです。ひどくなるとメモを取るまもなく数秒前のことを忘れてしまうこともあります。このほかに思考力、集中力が極度に低下してスムーズに仕事ができなくなることがあります。
いつも頭がボーとしてもやがかかっているようだと訴えます、うつや無気力もよく見られる症状です。精神科や心療内科で治療を受けている患者さんがたくさんおられます。髄液が減少すると脳の機能とくに海馬や脳梁の機能が落ちるのだろうと推測しています。 そのほか極度の倦怠感、易疲労感、睡眠障害、免疫異常により風邪をひきやすくなる、アトピーの悪化、内分泌機能異常として性欲低下、月経異常、子宮内膜症の悪化などの症状がでます。
脳脊髄液減少症はひとつの症状のみを訴える患者さんは少なく、いくつかの症状が組み合わされるのが大部分です。見た目にはどこも悪くなさそうなので気のせいとかなまけ病とか言われることが多いのですが一旦この病気にかかると深刻です。まわりの人に理解してもらえない苦しみは病気の苦しみを倍増させます。 これらの症状にはある特徴がみられます。一つは天候に左右されることです。ことに気圧の変化に応じて症状が変化します。
雨の降る前や台風の接近により頭痛、めまい、吐き気、だるさなどが悪化する傾向があります。体をおこしていると症状が悪化し横になると軽快する傾向もみられます。二つ目は脱水で症状が悪化することです。十分な水分が摂れないときや下痢、発熱時のような脱水状態で症状が悪化することが多く見られます。

脳白質変性症(ALD)
ALDは、脳内の白質と副腎皮質に影響を与える病気です。性格の変化や行動異常、知能・視力・聴力の低下などに始まって、痙攣、四肢の障害、食事の摂取困難などに進行します。
副腎に影響が出る場合は、皮膚の色素沈着や嘔吐、ひどい場合は副腎不全を起こします。ALDは進行性の病気です。経過は常に進行性で、何もしなければ病状が戻ることはありません。やっかいなことに、発症直後は比較的急激に進行する場合が多いようです。発症する年齢は、4才から8才が多いと言われていますが、最近の研究では大人になってからの発症例も多いことがわかっているようです。若年で発症するほど、進行が早い傾向があるようです。また、発症するまではごく普通に成長してきたケースが多いようです。
バーター症候群 バーター症候群は通常は遺伝性で、劣性遺伝子によって引き起こされます。バーター症候群の小児は発育が遅く、栄養不良のようにみえます。筋力低下、過度ののどの渇き、多量の尿、精神発達の遅れが生じます。ナトリウムと塩化物の喪失によって、慢性的な軽度の脱水状態になります。
バーター症候群によって起こる症状の多くは、カリウムを補給し、スピロノラクトン(アルドステロンの働きを阻害する作用ももつ)、トリアムテレン、アミロライド、カプトプリル、プロプラノロール、非ステロイド性抗炎症薬(インドメタシンなど)といった、尿へのカリウム排出量を減らす薬を服用することで防ぐことができます。十分な量の水分を摂取して、過度の水分喪失を補う必要があります。